市民セミナー報告書より
小春日和の六甲山、ストーブに集結
六甲山に春がやってきました。ドライブウェイに咲く山桜、自然歩道で満開のアセビやクロモジなど、山は美しい装いでした。
11月末から冬期休館していた自然保護センターが開館し、4ヶ月ぶりにレクチャールームへ集合しました。外に比べて部屋の中は冷んやりしており、1台のストーブを囲んで暖を取りました。
「僕は考古学ボーイ」と語る谷さん
谷さんは、神戸市西区の「神戸市埋蔵文化財センター」に勤務され、20年間埋蔵文化財の発掘調査や遺跡調査に従事されています。
講演の冒頭は、あまり紹介されていない発掘作業や文化財になるまでの一連作業の様子をご紹介いただきました。想像以上に細かく根気のいる作業内容を知って、大変驚きました。
古代人にとってかけがえのない六甲山地
灘区の桜ヶ丘や東灘区の渦が森などから発見されている銅鐸や遺跡を紹介していただきました。
弥生時代、人々は六甲山地の小高い丘に集落をつくり、外敵から身を守る一時避難場所として生活していました。古墳時代では、瀬戸内海沿いに古墳が並び、高取山や甲山などが信仰の対象とされていたことを学びました。現在私たちが六甲山を活用するように、遙か古代の先祖も六甲山地と関わる生活をしていたことを身近に感じました。六甲山のグリーンベルト地帯と山麓の遺跡が符合しているのを、奇縁を感じます。
足下にあった遺跡に感動
今回、自分達の足下にある遺物や遺跡に触れることができました。六甲山麓の古代史を知り、地元神戸に愛着が深まりました。
平成17年度第一弾の市民セミナーが快調に発信できました。