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シュラインロードの石仏ガイド

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シュラインロードの石仏ガイド

シュラインロードの石仏は、六甲山上で200年近く続く歴史的文化遺産です。わたしたちの身近にあるこの貴重な石造物のことがあまり知られていないのは残念なことです。たった一本の道から六甲山のたくさんの歴史が立ち昇ってくる…シュラインロードというのはそんな不思議な道なのです。
なお、シュラインロードの石仏ガイドでは、1~33番の石仏(他に番外4体)のうち、終盤近い数体のみに標柱を設置し、28番~33番の石仏について紹介しています。

第28番 石仏(聖観世音菩薩)

成相山(なりあいさん) 成相寺(なりあいじ) (京都府宮津市)

本堂は標高569mの成相山中腹に位置し、日本三景の一つ天橋立が一望できる。
餓死寸前の修行僧が本尊に祈ったところ傷ついた鹿が現れ、それを食べて命が助かった。後に鹿の傷と本尊の傷が一致し、観音様がその身を与えてくださったと悟った。すなわち、祈れば願いが必ず成り合(相)う寺とされる。

第28番石仏

天橋立

成相寺本堂

観世音菩薩

第29番 石仏(馬頭観世音菩薩)

青葉山(あおばさん) 松尾寺(まつのおでら) (京都府舞鶴市)

京都府と福井県の境に位置する青葉山は、その優美さから若狭富士とも呼ばれる。
本尊の馬頭観音は三十三霊場中唯一のもので、苦悩災難を粉砕してくれると信じられる。家畜、車馬交通の守り神とされ、近年は競馬関係者の信仰も篤い。観音菩薩としては異例の忿怒の相で、4対の腕を持つ三目三面八臂の姿。

第29番石仏

若狭富士

松尾寺本堂

馬頭観音

第30番 石仏(千手千眼観世音菩薩)

竹生島(ちくぶじま) 宝厳寺(ほうごんじ) (滋賀県長浜市)

国の名勝・史跡に指定されている竹生島の切り立つ断崖に伽藍が立ち並ぶ。霊場中唯一船でなければ巡礼できない場所であり、かつては天気に大きく左右される難所の一つであった。祈りの階段と呼ばれる165段の石段を登り切ったところに本堂がある。本尊は60年に一度開扉される秘仏である。(次回は2037年)

第30番石仏

竹生島

宝厳寺本堂

千手千眼観音

第31番 石仏(千手十一面聖観世音菩薩三尊一体)

姨綺耶山(いきやさん) 長命寺(ちょうめいじ) (滋賀県近江八幡市)標柱なし

本尊は千手観音、十一面観音、聖観音の三尊一体の形である。伝説上の人物、武内宿禰(たけのうちのすくね)が長寿祈願により300歳の長寿を保ったとの言い伝えにより、長命寺と命名される。こちらも健康長寿の祈りのこもった石段は808段で、境内からは琵琶湖が一望できる。

第31番石仏

長命寺石段

長命寺本堂

三尊一体

第32番 石仏(千手千眼観世音観音)

繖山(きぬがささん) 観音正寺(かんのんしょうじ) (滋賀県蒲生郡)標柱なし

繖山は貴人にさしかざす衣蓋(きぬがさ)のようにふんわりとした美しい山容から名付けられた。境内への参詣道は徒歩約50分、かつては三十三霊場中最大の難所の一つと言われた。傍らに中山道が通り、蒲生野が見渡せる。
本尊は1993年に本堂と共に焼失して、新たに作られたもの。

第32番石仏

きぬがさ山

観音正寺本堂

千手千眼観音

第33番 石仏(十一面観世音菩薩)

谷汲山(たにぐみさん) 華厳寺(けごんじ) (岐阜県揖斐川町)

満願、結願の寺は札所の最東に位置し、「谷汲さん」の愛称で親しまれている。巡礼者の装束や杖などの持ち物を収める笈摺堂(おいずるどう)や最後の札所である満願堂、撫でることで巡礼中の精進を落とすとされる「精進落としの鯉」など最終の巡礼地ならではの場所となっている。

第33番石仏

華厳寺遠望

満願堂

十一面観音

シュラインロードのお話 -ダイジェスト-

かつて六甲越えの「唐櫃道」と呼ばれた道の一部にあたる「シュラインロード」のダイジェストを下記よりお読みいただけます。

シュラインロードのお話

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